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  ■ 「賀茂真淵全集 第九巻」 (1978 鈴木真喜男 続群書類従完成会)  
 
・  寛政元年版を底本とした「古今和歌集打聴」の全文が収録されています。判別がつかない文字についてはこの本の翻刻に従いました。一点気が付いたことは、この本では731番の歌が「かげろふのそれかあらぬかむら雨の」となっていますが、古よみのソースである嘉永二年 補刻版を見ると「春雨」であると思われます。版が異なるので、寛政元年版では「むら雨」である可能性もありますが。
 
   
  ■ 「上田秋成全集 第五巻」 (1992 日野龍夫 中央公論社) ISBN4-12-402945-4  
 
・  この本は「古今和歌集打聴」のうち上田秋成による附言・識語・細書の部分だけが収録されています。日野龍夫氏による解題では「古今和歌集打聴」のことが詳しく書かれています。
それによれば「古今和歌集打聴」は天明四年(1784)十一月に七冊、天明六年(1786)十一月に十四冊(七巻から二十巻まで)と、二回に分けて版元から出版の出願(開板出願)が出されています。すべての刊行が終ったのは寛政元年(1789)で、この本のその寛政元年版(京都大学文学部蔵本)を底本としていますが、同じ寛政元年版でも上記の「賀茂真淵全集 第九巻」とは刊記が少し異なっています。
京都大学は「京都大学電子図書館」( http://ddb.libnet.kulib.kyoto-u.ac.jp )で色々な資料を公開してくれているので、いつかこの版の「古今和歌集打聴」がオンラインで閲覧できるようにしてくれるかもしれません。
また、「古今和歌集打聴」の文字について、日野氏の解題に次のように書かれています。
校訂に伴う浄書について、「附言」に「かき清めてむことを、おのれにあとらへらる」といい、「遜志がもとめをむなしからぬものにすなり」というが、これは版下書きを意味するものではないようである。版本の版下は秋成の筆とは見えない。
 
   
  ■ 「江戸版本解読大字典」 (2000 根岸茂夫 監修 柏書房) ISBN4-7601-1928-0 C3521  
  ■ 「古典かなの知識と読みかた」 (1991 駒井鵞静 東京美術) ISBN4-8087-0226-6 C0321  
  ■ 「基礎 古文書のよみかた」 (1998 林英夫 監修 柏書房) ISBN4-7601-1631-1 C3021  
  ■ 「音訓引き古文書字典」 (2004 林英夫 監修 柏書房) ISBN4-7601-2471-3 C3521  
  ■ 「変体がな解読字典」 (1998 竹田悦堂 編 雄山閣出版) ISBN4-639-01513-5 C2572  
  ■ 「江戸かな古文書入門」 (1995 吉田豊 柏書房) ISBN4-7601-1142-5 C3021  
  ■ 「書体小字典」 (1996 赤井清美 編 東京出版) ISBN4-490-10286-0 C2576  

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