仁和のみかど、みこにおましましける時に人に若菜たまひける御うた | 仁和帝 | |||
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あなたのために春の野に出て若菜を摘む、この衣の袖に雪が降りかかる、という歌。百人一首にも採られていて有名であり、特に "我が衣手に 雪は降りつつ" という後半の二句が賞賛されている。道具立てのよい歌という印象である。情景としては、二つ前の読人知らずの歌の「みやこは野辺の 若菜つみけり」と重なるものがある。その奥にある 「松の雪」と比べると "我が衣手に" 降る雪は春雨に近いものが感じられる。 |
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よく読むとこの歌は 「若菜たまひける」歌というより 「我が衣手」の歌のように見える。衣手=袖なので、それが春の 「雪」の白さと合わさって、続く 22番の貫之の 「白妙の袖」につながってゆく。 |
( 2001/07/23 ) (改 2003/10/10 ) |
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