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       題しらず 読人知らず  
1052   
   まめなれど  何ぞはよけく  刈るかやの  乱れてあれど  あしけくもなし
          
     
  • まめ ・・・ 生真面目
  • よけく ・・・ 良いこと
  • かや ・・・ ススキやスゲなどの草 (萱)
  • あしけく ・・・ 悪いこと
  
生真面目であるけれど、その何かいいのか、萱が乱れるようにグズグスだが、悪いこともない、という歌。何を言いたいのかよくわからない歌である。

  自分のことを他人と比較して "あしけくもなし" と言っているのか、本妻は 「まめ」であり、別宅の女性は 「乱れてあれど」と言っているのか、それとも女性が婿選びをしている歌なのか。 「豆−萱−葦」という歌のようでもある。

 
( 2001/11/26 )   
(改 2004/02/19 )   
 
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