寛平の御時きさいの宮の歌合せのうた | 紀友則 | |||
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吉野の山に咲く桜は、雪かと見まがうばかりである、という歌。吉野の山は冬場には深い雪に覆われているので、もう春だとはいえ、ふと見えた白いものも残雪かと思ってしまった、と言っているのか、あるいは吉野の山を覆う雪のように、桜が白く一面に見えると言っているのか。 平坦な詠みぶりの中で "のみぞ" の強調が目立つが、同じ友則の「寛平御時菊合」の時の 274番の「袖かとのみぞ あやまたれける」という歌も見ると、友則の "のみぞ" は、「実際には明らかにそうでないことはわかっているけれど、それをオーバーに言う時の表現」であるとも考えられる。 |
( 2001/12/10 ) (改 2003/10/12 ) |
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