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       題しらず 読人知らず  
510   
   伊勢の海の  海人の釣り縄  うちはへて  くるしとのみや  思ひわたらむ
          
     
  • うちはへて ・・・ ずっと続いて (うち延へて)
  
伊勢の海人が魚を採る時に使う縄が長く延ばされて手繰られるように、ずっと苦しいままで、あの人のことを思い続けるのだろうか、という歌。

  "うちはへて" の「うち」には釣縄を投げる様子が、 "くるし" の 「くる」には手繰るという意味の 
「繰る(くる)」が掛けられているようである。一つ前の 509番の添え物という感じで、あまり姿のよい歌ではない。 「うちはへて」という言葉が使われている他の歌については 12番の歌のページを参照。また、「のみや」という言葉を使った歌の一覧は 55番の歌のページを参照。

 
( 2001/11/27 )   
(改 2004/02/25 )   
 
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