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古今和歌集の部屋
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巻十四
題しらず
読人知らず
690
君やこむ 我やゆかむの いさよひに 真木の板戸も ささず寝にけり
いさよひ ・・・ ためらい、あるいは陰暦十六日の夜(の月)
真木の板戸 ・・・ スギやヒノキで作られた戸
あなたが来るか、私が行こうかとためらっている内に「真木の板戸」も締めずに寝てしまった
、という歌。背景に 「いさよひの月」を持ってきてその迷いを象徴させているような歌で、次の
691番
の歌とその月でつなげて置かれているようである。 "我やゆかむ" と言っているが、これは 「いっそのこと私が行こうか」ということで、女性が待つ歌である。
( 2001/11/28 )
(改 2004/01/08 )
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