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       題しらず 読人知らず  
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   暁の  しぎの羽がき  ももはがき  君が来ぬ夜は  我ぞ数かく
          
     
  • しぎ ・・・ チドリ目/シギ科の鳥 (シギ:鴫)
  • 羽がき ・・・ 翼をばたばたさせること
  • ももはがき ・・・ 何度も翼をばたばたさせること (百羽がき)
  
暁方にはシギが何度も翼を羽ばたかせますが、あなたが来ない夜は、それにもまして私が「数かきます」、という歌。言葉の音のつながりとして 「羽がき−百羽がき」から 「かく」を導いていることはわかるが、ここでの "数かく"が何を表しているのかは不明である。寝返りを打つ、数を数えるなどの説がある。

  古今和歌集の中の他の歌で 「数かく」という言葉を使っているものとしては 522番の読人知らずの歌に「行く水に 数かくよりも はかなきは」というものがあるが、それと比べるとこの歌では「数の多さ」に着目しているということがわかる程度である。

 
( 2001/12/05 )   
(改 2004/01/16 )   
 
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