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古今和歌集の部屋
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巻十八
題しらず
読人知らず
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いかならむ 巌の中に 住まばかは 世の憂きことの 聞こえこざらむ
いかならむ ・・・ どうだろうか
巌 ・・・ そびえ立つ大きな岩
どうなのだろうか、切り立った岩場の山の中に住んだとしたら、はたして世の中の嫌なことは聞こえてこないものだろうか
、という歌。
"住まばかは" は 「住ま+ば+かは」で、「ば」は仮定を表す接続助詞、「かは」は反語を表す連語で、これにより、歌の後半は 「いや、それでもやはり聞こえてくるだろう、世の憂きことからは逃れられないのだ」というニュアンスになる。
( 2001/11/15 )
(改 2004/02/06 )
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