Top
>
古今和歌集の部屋
>
巻十九
題しらず
読人知らず
1063
何をして 身のいたづらに 老いぬらむ 年の思はむ ことぞやさしき
やさし ・・・ 肩身が狭い、恥ずかしい
何をしてこの身は無駄に老いてしまったのだろう、「年」がそれをどう思うかと想像すると身が細る思いだ
、という歌。
"やさし" は 「痩(や)す」の形容詞化されたものとされ、現在の 「優しい」以外の意味もあり、この歌では 「恥ずかしい」というニュアンスで使われている。ただ、何故 「年」に対して 「恥ずかしい」と思うのか、その理由がわかりづらい。恐らく年老いて身が細くなるということを、「痩す」に掛けただけではないかと思われる。
( 2001/11/06 )
(改 2004/02/20 )
前歌
戻る
次歌