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古今和歌集の部屋
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巻八
題しらず
読人知らず
366
すがるなく 秋の萩原 朝たちて 旅行く人を いつとか待たむ
すがる ・・・ ジガバチ
ジガバチの羽音がする秋の萩原を朝発って旅に出るあなたを、いつお戻りになるかと、お待ちしましょう
、という歌。気温が低いとあまり早朝からジガバチは活動していないとも考えられるので、秋の初めの頃の情景だろうか。 「萩」を詠った歌の一覧は
198番
の歌のページを参照。
"すがるなく" という今では使われなくなった名詞を含む初句が印象的で、 "いつとか待たむ" という終句も離別歌という分類によく合っている。ちなみに "すがるなく" には 「すがって泣く」という意味は掛けられていないようである。
( 2001/11/20 )
(改 2004/01/19 )
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