題しらず | 清原深養父 | |||
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また、「雲ゐ」という言葉は 「雲の遠く」ということで、恋しい相手と離れていることに重点を置いているように見えるが、ここでは 「身」ではなく 「心」を言っているので、どちらかというと 「雲」の方がメインであると思われる。つまり、 937番の小野貞樹の「晴れぬ雲ゐに わぶと答へよ」という歌にあるように、「遠く離れて雲の中にいるように気持ちが晴れない」ということを 「雲の中を飛ぶ雁」に譬えているのだろう。そう考えると、この深養父の歌は、少し前にある次の躬恒の 「秋霧」の歌とかなり近いものがあるように思われる。 |
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( 2001/11/21 ) (改 2003/12/28 ) |
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