かひのかみに侍りける時、京へまかりのぼりける人につかはしける | 小野貞樹 | |||
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小野貞樹はその生没年は不明だが、 855年従五位上、 851〜856年の間、甲斐守であった。古今和歌集にはもう一首、次の小野小町との贈答歌の返しが取られている。 |
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また、贈答歌ではないが、この 「みやこ人」の歌の次にも小野小町の次の歌が置かれている。 |
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そして、この貞樹の 「みやこ人」の歌は次の在原行平の歌とそっくりである。その歌の詞書から、行平が須磨にいた時期は、文徳天皇在位の期間( 850〜858年)であり、それはちょうど貞樹が甲斐守であった期間と同じころでもある。どちらかが真似をした可能性もあるが、貞樹は山で "晴れぬ雲ゐ" と言い、行平は海で 「藻塩たれつつ」と詠っているのが面白い。 |
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「わぶ」という言葉を使った歌を一覧してみると次の通り。 |
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なお、他にも 「わびし」「わび人」「〜わぶ」「わびしら」のようなものもあり、それらについては以下のページを参照。 |
( 2001/12/18 ) (改 2004/03/04 ) |
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