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古今和歌集の部屋
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巻十三
題しらず
読人知らず
637
しののめの ほがらほがらと 明けゆけば おのがきぬぎぬ なるぞかなしき
しののめ ・・・ 明け方。東の空が白らむ時間帯。 (東雲)
ほがら ・・・ 晴れやかな様子
"おのがきぬぎぬ なる" とは、それぞれが自分の衣をつけて身支度をすること。
明け方になって空がだんだんと晴れやかに開けてゆくころ、それぞれが自分の衣を再び着て別れてゆくのは悲しいことだ
、という歌。
「ほがらほがら」と 「きぬぎぬ」を合わせただけのような歌だが、空が明けてゆくにつれて一緒にいる時間が終わるという感じをうまく言葉にのせていると見ることもできる。 「かなしき」という言葉を使った歌の一覧は
578番
の歌を参照。
( 2001/12/05 )
(改 2004/01/02 )
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