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古今和歌集の部屋
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巻十四
題しらず
読人知らず
710
たが里に 夜がれをしてか 郭公 ただここにしも 寝たる声する
夜がれ ・・・ 夜通わないこと (夜離れ)
どこのお里に「夜がれ」をしてやって来たのか、ホトトギスは、ただこの宿で寝ぼけた声を上げている
、という歌。たまに訪れた男を皮肉っている歌である。
「寝たる」の 「たる」は、完了の助動詞「たり」の連体形。恋歌の中に置かれているので、外から呼ぶ声を譬えたものか。誹諧歌であれば、用事が済んだら高いびきをかいて眠っている男の姿にも見えるところである。誹諧歌の中に 「いびき」はないが 「くしゃみ」の歌は次のようなものがある。
1043
いでてゆかむ 人をとどめむ よしなきに となりの方に
鼻もひぬかな
( 2001/11/22 )
(改 2004/01/09 )
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