題しらず | 読人知らず | |||
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前半の 「寝てもゆかなむ」までは柔らかい言い方だが、それが後半で突然 「駒のあし折れ」と激情にスイッチが入っている。どろっとした情念が馬の脚にからみつくような歌で、古今和歌集の中でも特にインパクトのある歌である。 "前の" というのは、その女性の家を出た所の、ということであるが、 "駒のあし" という言葉とだぶって馬の前足が板を踏み抜くようなイメージ効果があるようにも思える。 「駒」を詠った歌の一覧は 111番の歌のページを参照。 "しひて行く" という言葉を使った歌には 403番の「しひて行く 人をとどめむ 桜花」という読人知らずの離別歌がある。 「しひて」という言葉を使った歌の一覧は 133番の歌のページを参照。 |
( 2001/10/23 ) (改 2004/02/17 ) |
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