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- 竹のよ ・・・ 竹の節と節の間
- 端 ・・・ 中途半端なもの
木でもなく草でもない竹の、さらにその「よ」の空間のように、世の半端ものにこの身はなってしまったようだ、という歌。この歌には 「ある人のいはく、たかつのみこのうたなり」という左注がついている。 「たかつのみこ」は桓武天皇の皇女で高津内親王のことであると言われている。
契沖「古今余材抄」によれば、晋の戴凱之の 「竹譜」に「植物之中有名曰竹不剛不柔非草非木小異空実大同節目或茂沙水或挺岩陸(=植物の中に名づけて竹というものあり、剛ならず柔ならず、草にあらず木にあらず、小異にして空実なり、大同にして節目あり、或は沙水に茂り、或は岩陸に挺づ)」と書かれており、ここでの"木にもあらず 草にもあらぬ竹" というのは、そうしたものを元に言っているようである。
"竹のよ" の 「よ」には 「世」に掛けられている。 「端」というニュアンスがわかりづらい。「竹の端」というのであれば、「竹の切れ端」という感じだろうが、この場合は 「竹のよの」という修飾がついているので、その節と節の間の空間を中身の詰まっていない中途半端な部分と言ったものか。
「べらなり」という言葉を使った歌の一覧については 23番の歌のページを参照。
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