題しらず | 読人知らず | |||
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クチナシの実から染められる色は黄色である。 "思ひの色" は 「火の色」あるいは 「緋の色」に掛けられていて、その色に染めるために、クチナシの実の色で 「下染め」をしたいということである。 「耳なし」にある 「口なし」ということで、誰にも知られないだろう、ということを言っている。 "えてしがな" は 「得+てしがな」で、「手に入れたいものだ」という意味。 「てしがな」は願望の終助詞「しか」(=しが)を中心に 「て+しが+な」という連語である。この願望の終助詞「しか」を使った古今和歌集の歌の一覧は 1097番の歌のページを参照。 また、「てしがな」という言葉は、「竹取物語」の次のような文章に出てくるものが有名である。 |
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( 2001/11/28 ) (改 2004/02/16 ) |
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