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       みちのくのうた 読人知らず  
1089   
   我が背子を  みやこにやりて  塩釜の  まがきの島の  松ぞ恋しき
          
     
  • 背子 ・・・ 女性から親しい男性を指す時の言葉
  
夫を都に送り出した後は、塩釜の 「まがきの島」の松という名のように、じっと待っていながら、恋しさがつのります、という歌。 "まがきの島"は、現在の宮城県塩竃市新浜町一丁目にある籬島(まがきじま)か。

  この歌の一つ前には、同じ 「みちのくのうた」として 「塩釜」を詠んだ次の歌がある。また、852番の貫之の歌で源融(とおる)が河原院に塩釜の様子を造園していたことが詠われている。

 
1088   
   陸奥は  いづくはあれど  塩釜の   浦こぐ舟の  綱手かなしも
     

( 2001/11/19 )   
(改 2004/02/23 )   
 
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