月のおもしろかりける夜、暁がたによめる | 清原深養父 | |||
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詞書にある 「暁がた」とは、夜明け前のまだ暗い時分ということ。歌の中の "宵" は、夜に入ってまだ間もない頃を言うので、時間のずれがあるが、夏の夜が短いということを 「自分の感覚ではまだ宵のうちなのに」と言っていると見ておく。 夏の夜は宵のうちかと思うともう夜明けに近い、あの月は雲のどのあたりに宿を借りるのだろう、という歌。夏の夜の月を詠って夏歌に分類されているが、詞書の「月のおもしろかりける」という感じがあまり伝わってこない。中空に留まっている月に、早くしないと太陽のお出ましだ、その前にどこかの雲に宿を借りて隠れなさい、と言っているものか。宵と月を詠んだ歌としては、次の読人知らずの誹諧歌の方が面白い。 |
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また 「月が宿る」という言葉を使った歌としては、恋歌五に次のような伊勢の歌がある。 |
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( 2001/10/17 ) (改 2004/02/23 ) |
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