題しらず | 素性法師 | |||
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七夕の夜に来るあの人には逢わずにおきましょう、織姫のように次に逢うまで一年も待つことになってしまうから、という歌で、素性が女性の立場で詠った歌である。 "待ちもこそすれ" は、ざっと見ると 「こんなに待っているのだから逢わない」と言っているようにも見えるが、この部分が 「あえもこそすれ」となっている伝本(元永本など)があり、その 「あえ」は 「あやかる」という意味であることもあって、「待つようなことにもなったら大変だ」と言っていると見るのが一般的である。つまり縁起をかついで見合いを断っているような感じか。 明けて八日の織姫の気持ちを詠んだ歌に次の忠岑の歌があり、この素性の歌と並べて見ると同じネガティヴな雰囲気の中の歌であることがわかる。 |
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「こそすれ」という言葉を使った歌の一覧は 1029番の歌のページを参照。 |
( 2001/11/28 ) (改 2004/02/16 ) |
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