なぬかの日の夜よめる | 凡河内躬恒 | |||
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七夕に 「貸す」糸だから星まで届くほど長い、ということを言っているかどうかはわからないが、 "年のを" の 「緒」が糸の縁語として使われていることは確かであろう。 "恋ひや渡らむ" というニュアンスはこの歌だけでは肯定的とも否定的とも判別し難いが、前後の七夕の歌や古今和歌集での以下の 「恋ひ渡る」歌などを見ると 「恋愛が成就しない状態で思いつづける」という否定的な状態を指しているようである。 |
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また、この歌の 「長く恋ひ渡る」という気持ちは、 624番の源宗于(むねゆき)の「春の日の 長くや人を つらしと思はむ」という歌と共通するものがあるように感じられる。 「うちはへて」という言葉が使われている他の歌については 12番の歌のページを参照。 |
( 2001/11/27 ) (改 2004/01/21 ) |
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