やまし | 平篤行 | |||
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平篤行(あつゆき)は生年不詳、没年 910年。光孝天皇の曾孫。 893年文章生、903年従五位下、908年従五位上。古今和歌集に採られている歌はこの一首のみである。 「みねのくもにヤ マジりにし」に題の 「やまし」を詠み込んでいる。 「やまし」とはその根が 「知母(ちも)」として漢方薬に使われるユリ科のハナスゲのことかと言われているが、仔細不明。 歌の意味は、ホトトギスは峰の雲に分け入ってしまったのか、その声でいることはわかるが、姿は見えない、ということ。 「やまし」という言葉から起こすならば、391番の藤原兼輔の歌や、980番の貫之の歌の、「越の白山 知らねども」のように 「山/し」の方が楽そうである。その安直な方向に行かなかったことが評価されて採られたものかもしれない。題を見ずに物名の歌として読むと 「まじりにし」の 「にし」のあたりに何かが隠されているような感じもある。全体にやや固さはあるが面白い歌である。 また、声はするけれども 「姿」を見せないホトトギスのことを少しひねった歌としては、次の読人知らずの歌がある。 |
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「よし(由)」という言葉を使った歌の一覧については 347番の歌のページを参照。 |
( 2001/11/01 ) (改 2004/02/18 ) |
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