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古今和歌集の部屋
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巻十一
題しらず
読人知らず
487
ちはやぶる 賀茂のやしろの ゆふだすき ひと日も君を かけぬ日はなし
ゆふだすき ・・・ 神官がかける木綿のたすき (木綿襷)
たすきを 「掛ける」から思いを 「かける」を導き、
一日たりともあなたのことを思わぬ日はない
、と詠った歌である。シンプルであるが、面白い歌である。本居宣長は「古今和歌集遠鏡」でこの歌を 「
ワシハ一日モオマヘノコトヲ
云ダシテ
思ハヌ日ト云ハナイ
」として 「
ゆふだす
き」に 「言い出す」を見ているが、そこまではないようである。 「(思ひを)かく」という言葉の使われている歌の一覧については
483番
の歌のページを参照。
同じ恋歌一には 「みそぎ」という言葉を使った
501番
の読人知らずの「恋せじと みたらし川に せしみそぎ」という歌もある。 "賀茂のやしろ" の歌としては、他に巻二十の最後に 「冬の賀茂のまつりのうた」として次の藤原敏行の歌がある。
1100
ちはやぶる
賀茂のやしろの
姫小松 よろづ世ふとも 色はかはらじ
「ちはやぶる」という枕詞を使った歌の一覧については
254番
の歌のページを参照。
( 2001/12/10 )
(改 2004/02/02 )
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