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       題しらず 小野小町  
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   かぎりなき  思ひのままに  夜も来む  夢ぢをさへに  人はとがめじ
          
        限りない思いのままに夜もやって来よう、夢で通うことまでは人も咎めだてはしないだろうから、という歌。 " 夜も来む" という部分がわかりづらいが、男の立場で詠んだ歌、あるいは夢の中で男が残した歌という見立てのようである。

  "夜も来む" の「も」は、現実には夜には通うことができない、という状況を表している。夢の中での男の歌とすれば、それは女の昼のうたた寝でのこととも考えられる。「来む」は 771番の遍照の「今こむと 言ひて別れし あしたより」と同じ感じで、男が女の所へ来るということであろう。

  「かぎりなし」という言葉を使った歌の一覧は 187番の歌のページを、 「さへに」という言葉を使った歌の一覧は 280番の歌のページを参照。

 
( 2001/11/21 )   
(改 2004/02/17 )   
 
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