寛平の御時きさいの宮の歌合せのうた | 在原棟梁 | |||
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白雪が八重に降り敷いた 「かへる山」のように、この身はなんともすっかり老いてしまった、という歌。 「かへる山」が詠われている歌の一覧は 370番の歌のページを参照。この歌は 「白雪」を白髪に見立てた部分と 「かへる山」の駄洒落の部分の二つを合わせたもので、「白雪」の部分は 380番の貫之の「白雲の 八重にかさなる をちにても」という歌を思い出させ、"かへるがへるも" という部分、 450番や 515番の歌にある 「返す返すぞ」という言葉を連想させる。 また、この歌は詞書にある通り「寛平御時后宮歌合」から採られたもので、その歌合が行われたのは 892年頃。現存する「寛平御時后宮歌合」を見ると冬歌の歌群の中にある。ちなみに、棟梁の没年はその約六年後の898年。棟梁の生年は不明だが、父・業平の生まれたのが 825年なので、892年当時、棟梁は四十〜五十歳代だったのではないかと思われる。 |
( 2001/11/27 ) (改 2004/02/01 ) |
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