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       同じ御時のうへのさぶらひにて、をのこどもに大御酒たまひて、おほみあそびありけるついでにつかうまつれる 藤原敏行  
903   
   老いぬとて  などか我が身を  せめきけむ  老いずは今日に  あはましものか
          
     
  • せめきけむ ・・・ 恨み嘆こうか (鬩ぐ)
  詞書にある 「同じ御時」とは前の 902番の 「寛平の御時」を指し、宇多天皇の時代ということで、詞書の意味は「清涼殿の殿上の間で殿上人たちに御酒を賜り、管絃の催しがあった際に詠んだ」歌ということ。

  文字通り、
老いたからといってどうして我が身を嘆こうか、ここまで生き長らえなければ今日のこの素晴らしい日にあえなかったのだから、という歌。 "あはましものか" の 「まし」は反実仮想の助動詞「まし」の連体形。 「まし」が使われている歌の一覧は 46番の歌のページを参照。 「など/などか」という言葉を使った歌の一覧は 155番のページを参照。

 
( 2001/11/14 )   
(改 2004/03/09 )   
 
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