宗岳の大頼が越よりまうできたりける時に、雪の降りけるを見て、おのが思ひはこの雪のごとくなむつもれる、といひけるをりによめる | 凡河内躬恒 | |||
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詞書は 「宗岳大頼(むねおかのおおより)が越の国から訪ねて来た時に、大頼が雪の降るのを見て、私の思いはこの雪のように積もっています、と言った際に詠んだ」歌ということ。 あなたの思いがこの雪のように積もるというなら頼みにはできませんね、春を過ぎたら消えてなくなっているでしょうから、という歌。続く 979番に大頼の返しがある。本来はこの歌の前に大頼の 「おのが思ひはこの雪のごとくなむつもれる」という内容の歌があったのであろう。古今和歌集の中では 「返し」は一段階までしか採られておらず、「返し」に対する 「返し」までを含めたものはない。 歌の内容に関しては、621番に読人知らずの「あはぬ夜の 降る白雪と つもりなば」という歌があり、躬恒はそれを念頭において言っているとも考えられる。 「たのむ」という言葉を使った歌の一覧については 613番の歌のページを、「あらじ」という言葉を使った歌の一覧については 934番の歌のページを参照。 |
( 2001/11/19 ) (改 2004/02/09 ) |
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