冬の長歌 | 凡河内躬恒 | |||
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時雨の雨が降ったり止んだりして紅葉を濡らしつつ、徐々に風は強く冷たくなってゆき、次第にそこには霰(あられ)が混じるようになってゆく、という前半の流れは 「時雨」と 「霰」の入れ替え方が面白い。そして 「霰−霜」というつながりから視点を近く 「庭」に落とし、冬草の上の白雪を見せて「むらむら−つもりつもりて」と反復の言葉を出しながら 「つもる−年」を多く過す、と結びにつなげている。冬の入口である旧暦十月から、まるでイメージを "玉の緒" で数珠つながりにするように連ねた後、「冬」という氷を何層にも重ねて、その上に坐して白湯を飲んでいるような感じの歌である。 |
( 2001/12/12 ) (改 2004/12/28 ) |
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