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古今和歌集の部屋
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巻十九
題しらず
壬生忠岑
1036
隠れ沼の 下よりおふる ねぬなはの ねぬなは立てじ くるないとひそ
隠れ沼 ・・・ 水草に覆われて隠された沼 (カクレヌ)
ねぬなは ・・・ ジュンサイ (水草の名前:根ぬなは)
隠れ沼の底から生える 「ねぬなは」の名のように、共に寝ずに仲が悪いという噂は立てまい、だから私が来ることを嫌がってはいけない
、という歌。ふざけているのだろうが、どこか暗く湿った、夜這いのイメージの歌である。
"くるないとひそ" という部分がわかりづらいが、「来る+な+厭ひ+そ」で、「来ることを嫌がるな」ということ。 "ねぬなは" には 「寝ぬ名」(=仲が悪くて一緒に寝ていないという噂)を掛けており、さらにその中の 「なは(縄)」から 「繰る」につなげていると言われている。
( 2001/12/05 )
(改 2004/02/17 )
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