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古今和歌集の部屋
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巻十九
題しらず
読人知らず
1061
世の中の うきたびごとに 身を投げば 深き谷こそ 浅くなりなめ
世の中が辛いと思うたびに身投げをしたなら、いくら深い谷でも浅くなるだろう
、という歌。
それだけ 「憂し」と思うことが多いという表現と見れば、
1057番
の「山のかひなく なりぬべらなり」という歌が連想され、あるいは、もうお前の泣き言は聞き飽きた、というニュアンスでとれば、
956番
の「山にても なほ憂き時は いづち行くらむ」という躬恒の歌が思い出される。
( 2001/11/26 )
(改 2004/02/20 )
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