さくらの散るをよめる | 凡河内躬恒 | |||
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そのままでもまさに雪が降るようであるものを、この桜に、これ以上どう散れということで風が吹くのだろうか、という歌。 雪と降る桜も、それを巻く風も自分のコントロール外で、手が出せないという気持ちがよく表わされており、その点で 87番の貫之の「風は心に まかすべらなり」という歌に通じるものがある。 「だに」という言葉を使った歌の一覧は 48番の歌のページを参照。 この歌は 「降る/散る/吹く」という動詞の並びに味があり、それらが整然と 「雪/花/風」に合わされていて、しかも退屈な感じがしない。 |
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また、この歌の "いかに散れとか" と似た感じの言葉を使っている歌に、次の恋歌五の読人知らずの歌がある。 |
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どちらも 「〜か〜らむ」という形をしているが、「吹く」という動詞の位置の違いに注目したい。 |
( 2001/11/21 ) (改 2004/03/07 ) |
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