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       宮づかへひさしうつかうまつらで山里にこもり侍りけるによめる 藤原関雄  
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   奥山の  いはがきもみぢ  散りぬべし  照る日の光  見る時なくて
          
     
  • いはがきもみぢ ・・・ 岩に囲まれた場所に生えている紅葉 (岩垣紅葉)
  藤原関雄は、815年生れで853年没。没年三十九歳。825年文章生、839年従五位下。古今和歌集にはもう一首 291番の「霜のたて 露のぬきこそ 弱からし」という歌が秋歌下に採られている。

  
奥山の岩垣に生える紅葉は、照る日の光を見ろことがないまま散ってしまうことだろう、という歌で、詞書と合わせて見ると、自分の身の上をその紅葉にに重ね合わせているのだろう。岩つながりで 495番の「思ひいづる ときはの山の 岩つつじ」という歌が連想される。

 
( 2001/11/13 )   
(改 2003/11/20 )   
 
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