Top
>
古今和歌集の部屋
>
巻五
宮づかへひさしうつかうまつらで山里にこもり侍りけるによめる
藤原関雄
282
奥山の いはがきもみぢ 散りぬべし 照る日の光 見る時なくて
いはがきもみぢ ・・・ 岩に囲まれた場所に生えている紅葉 (岩垣紅葉)
藤原関雄は、815年生れで853年没。没年三十九歳。825年文章生、839年従五位下。古今和歌集にはもう一首
291番
の「霜のたて 露のぬきこそ 弱からし」という歌が秋歌下に採られている。
奥山の岩垣に生える紅葉は、照る日の光を見ろことがないまま散ってしまうことだろう
、という歌で、詞書と合わせて見ると、自分の身の上をその紅葉にに重ね合わせているのだろう。岩つながりで
495番
の「思ひいづる ときはの山の 岩つつじ」という歌が連想される。
( 2001/11/13 )
(改 2003/11/20 )
前歌
戻る
次歌