春宮のむまれたまへりける時にまゐりてよめる | 藤原因香 | |||
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峰が高くそびえる、春日の山に昇る太陽は、曇る時なく世を照らすことでしょう、という歌。 藤原因香(よるか)は藤原高藤と尼敬信の娘で、871年従五位下、897年従四位下。この歌で詠われている「春宮」とは醍醐天皇の第二皇子である保明親王のことである。その生年は 903年、母は藤原穏子(藤原時平の妹)。保明親王は二歳で皇太子とされたが、923年二十一歳で没。誕生の時のこの慶びの歌は、若くして亡くなった皇太子の生涯を思うと逆に悲しく感じられる。保明親王の没後、その子である慶頼親王が皇太子とされるが、慶頼親王も 925年五歳で亡くなっている。 |
藤原因香の歌は、この歌以外にあと三首が古今和歌集に採られている。このうち736番の歌は近院右大臣(=源能有(よしあり))の返しがあるので、能有の没年である 897年以前のものであることがわかる。 |
80 |
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736 |
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738 |
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「べらなり」という言葉を使った歌の一覧については 23番の歌のページを参照。 |
( 2001/09/18 ) (改 2004/03/13 ) |
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