返し | 壬生忠岑 | |||
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73番の歌のページを参照。 歌の意味は、袂より他に玉を包めるものはないのだから、さあその玉を袖に移してごらん、そうしたら私も見てみよう、ということで、ためらいがちな滋春の歌を煽っているものである。良く言えば元気付けているという感じか。 歌の姿にしまりがなく、水辺で遊んでいる子供に生返事をしている親のような感じだが、古今和歌集に採られている忠岑の歌にはかなりムラがあって、時折次のような切れを見せるので侮れない。ある意味、天才肌と言ってよいのかもしれない。 |
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「古今和歌集全評釈 補訂版 」 (1987 竹岡正夫 右文書院 ISBN 4-8421-9605-X) に指摘があるように、滋春の 「拾はば袖に はかなからむや」 と、忠岑の "袂より はなれて玉を つつまめや" のやりとりには、556番の安倍清行の歌や、次の読人知らずの歌にあるように、玉を袖や袂に包んで大切に持つ、という表現がふまえられている。 |
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( 2001/12/18 ) (改 2004/02/24 ) |
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