題しらず | 読人知らず | |||
523 |
|
人を恋しく思う心はもう自分ではないようで、身体の方が惑うことさえ感知しないのでしょう、という歌。 「身が惑う」というのは抽象的であるが、心が身体の制御ができなくなった状態を指しているのだろう。それを "知られざるらむ" と外側から見ている自分がいる、という歌のようにもとれる。 「人を思ふ心」という言葉を持つ他の歌としては、 585番に「人を思ふ 心は雁に あらねども」、783番に「人を思ふ 心の木の葉に あらばこそ」という歌がある。 「だに」という言葉を使った歌の一覧は 48番の歌のページを参照。 |
( 2001/11/27 ) (改 2004/03/07 ) |
前歌 戻る 次歌 |