題しらず | 読人知らず | |||
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"枕流るる" は、そのまま読めば 「枕が流れて外れてしまう」という感じだが、それでは "浮き寝" という味がでないように思えるので、ここでは枕と共にこの身が流れる、つまり、618番の業平が女に代わって詠んだ「涙川 身さへ流ると 聞かばたのまむ」の歌のようなニュアンスであると見ておきたい。 「涙川」を詠った歌の一覧は 466番の歌のページを参照。 この歌の一つ前には次のような 「夜中夢に現れる」という歌があり、それをまた "見えずぞありける" と揺り返しているようにも思えるが、この歌で恋歌一の 「夢」の歌は終わりである。そう考えると夢から現実の辛さに戻る境目のような位置にあるとも言えるだろう。 |
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また、「枕−夢」ということでは少し前に次の歌があるが、これを見ると絵巻のように少しづつ恋の状況が変わってゆくことを、歌の配列で表していることがわかる。 |
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( 2001/08/14 ) (改 2004/03/09 ) |
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