題しらず | 清原深養父 | |||
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"虫のごと" と言っているので、"なかねども" は 「泣かねども」と見てよく、"流るれ" は、その 「泣かる」に音として合わせているのは確かだが、この歌の場合は、意味としては「流る−泣かる」と見ない方がすっきりとする。 「音に鳴く」という表現を使った歌の一覧については 150番の歌のページを参照。 「〜のごと」ではじまる歌としては、春歌下に次のような読人知らずの歌がある。 |
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この深養父の歌では 「水」や 「川」というイメージは添えられておらず、「下」は 「心の内で」と見ることもできるが、それだと実際には涙は出ていないことになるので、ここでは相手の見ていないひとり寝の床などで、声を立てず密やかに流す涙の歌と見ておきたい。 「下に流れる」という歌の一覧は 607番の歌のページを参照。 |
( 2001/11/26 ) (改 2004/03/09 ) |
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