題しらず | 読人知らず | |||
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自分のために来る秋ではないのに、虫の音を聞くとまず自分が哀しい気持ちになってしまう、という歌で、虫の音から哀しみを感じるという発想自体は平凡だが、それを 「一人知る秋」として 「虫の音」から入らずに言葉をバランスよく配している点はすばらしい。また、 "くる秋" と "まづ" によって、秋の虫が鳴き始めたという状況をうまく伝えている。 古今和歌集の配列の順で言えば、秋歌上で虫の音の歌群が出現するのは、この歌から少し離れた藤原忠房の次の歌からである。 |
196 |
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恋歌にも虫の音について詠った次のような歌があるが、その数は多くない。 |
581 |
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853 |
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また次のような藤原直子の歌もあるが、これは駄洒落つなぎなので、例外と見てよいだろう。 |
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ちなみに「あらなくに」という言葉を使った歌には次のようなものがある。 |
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「〜なくに」という言葉全般については 19番の歌のページを参照。また、「かなし」という言葉を使った歌の一覧については 578番の歌のページを参照。 |
( 2001/07/26 ) (改 2004/01/12 ) |
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