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古今和歌集の部屋
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巻十四
題しらず
伊勢
733
わたつみと 荒れにし床を 今さらに はらはば袖や 泡と浮きなむ
わたつみ ・・・ 海
独り寝の苦しさに海のように荒れた床を、今更あなたが来るかのように払っても、払う袖は涙の海に泡のように浮くでしょう
、という歌。 「床を払う」とは寝床を整えるということ。 "泡" は空しい気持ちを譬えているようである。 「床を払う」という歌としては他に、次の読人知らずの歌がある。
815
夕されば
人なき床を
うちはらひ
なげかむためと なれる我が身か
「荒れたるもの」を詠った歌の一覧は
237番
の歌のページを参照。
( 2001/12/04 )
(改 2004/01/23 )
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