題しらず | 読人知らず | |||
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磯辺に生えている小ぶりな松は、いつの時代に、ずっと後の世を見こして種をまいたものであろう、という歌。あの松は古い、ということをひねった言い方で詠っている。ここで 「梓弓」は 「磯辺」の 「い」に掛かる枕詞である。 「い」は矢を 「射る」の 「い」。 「梓弓」と 「小松」を出しながら 「小松を引く」(=子の日に長寿を願って若い松を野原で引き抜くこと)に持っていっていないところがこの歌の特徴であるが、裏のイメージとしてはそれを含んでいると思われる。 「梓弓」という枕詞を使った歌の一覧は 20番の歌のページを参照。 「松」と 「種」ということを詠った歌としては、512番の読人知らずの「種しあれば 岩にも松は おひにけり」という恋歌がある。 「かねて(予ねて)」という言葉を使った歌の一覧は 253番の歌のページを参照。 |
( 2001/09/27 ) (改 2004/02/02 ) |
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