題しらず | 平中興 | |||
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この歌では、何を 「あさましや」と言っているのか、抽象的でわかりづらいが、 "雲はれぬ" というニュアンスからは、煮え切らない、はっきりしない相手の態度をなじっているようである。 "あさましや" という口調からは、この誹諧歌は、中興(なかき)が女性の立場に立って詠ったものであるように思われる。 「雲/晴れぬ/山」ということでは他に、461番の貫之の「山辺にをれば 白雲の いかにせよとか 晴るる時なき」という物名の歌と、937番の小野貞樹の「山高み 晴れぬ雲ゐに わぶと答へよ」という歌がある。 "見てこそやまめ" という言葉は、古事記や日本書紀に出てくる「撃ちてし止まむ」を思い出させる。この "見てこそやまめ" は、恋歌五に置かれた次の読人知らずの歌で使われている。 |
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「人の心」という言葉を使った歌の一覧については 651番の歌のページを参照。 |
( 2001/11/27 ) (改 2004/03/10 ) |
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