巻六 |
0335 |
花の色は 雪にまじりて 見えずとも 香をだに匂へ 人の知るべく |
冬歌 |
巻九 |
0407 |
わたの原 八十島かけて こぎいでぬと 人には告げよ 海人の釣り舟 |
羇旅歌 |
巻十六 |
0829 |
泣く涙 雨と降らなむ わたり川 水まさりなば かへりくるがに |
哀傷歌 |
巻十六 |
0845 |
水の面に しづく花の色 さやかにも 君が御影の 思ほゆるかな |
哀傷歌 |
巻十八 |
0936 |
しかりとて そむかれなくに ことしあれば まづなげかれぬ あなう世の中 |
雑歌下 |
巻十八 |
0961 |
思ひきや ひなの別れに おとろへて 海人の縄たき いさりせむとは |
雑歌下 |