梅の花に雪の降れるをよめる | 小野篁 | |||
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花の色は雪に混じって見えなくとも、せめて香りだけでも匂わせてほしい、人にその場所がわかるように、という歌。歌の中に 「梅」という言葉がないので、詞書でそれを説明している。 「古今和歌集全評釈(上)」 (1998 片桐洋一 講談社 ISBN4-06-205979-7) でも指摘があるように、良岑宗貞(=僧正遍照)の次の歌はこの篁の歌と言葉の構成が似ている。ただそれぞれの歌から受ける印象がかなり異なるので、直接の影響があったものかどうかはわからない。小野篁は 802年生れ、良岑宗貞は 816年の生れである。 |
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"人の知るべく" という言葉を使っている歌としては 664番に「人の知るべく 我が恋めかも」という読人知らずの恋歌がある。また、この篁の歌からは「香る雪」というイメージが浮かび上がってくるが、それは続く 336番の貫之の歌に引き継がれて行く。 「だに」という言葉を使った歌の一覧については 48番の歌のページを、「匂ふ」という言葉を使った歌の一覧は 15番の歌のページを参照。 |
( 2001/09/03 ) (改 2004/02/10 ) |
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