家に藤の花咲けりけるを、人のたちとまりて見けるをよめる | 凡河内躬恒 | |||
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「立ち返る」という言葉は、「波」と共に使われることが多く、繰り返す場合と引き返す場合のどちらにも使われるが、ここでは一度通りすがりにフーンと見た人がもう一度引き返してきてじっと見ている、という感じであろう。 「藤波−立ち返り」という言葉のつなぎがこの歌の中心で、「藤波」はこの歌のメインテーマでありながら 「立ち返り」を導いていて無駄のない連結となっている。 ちなみに古今和歌集の中で 「立ち返る」という言葉を使っている歌は次の通り。 |
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"すぎがてにのみ" の 「のみ」は強調・限定の副助詞。よっぽど気が引かれるものがあると見えて、というニュアンスがある。 "見るらむ" の 「らむ」は推量の助動詞で、ここでは 「見ているのはどうしたことか」と原因を推し量っている。 「すぎがて」という言葉は 「我が宿」と共に 154番の友則の歌でも使われており、この躬恒の歌はそれをベースにしたものとも考えれる。 「がてに」という言葉を使った歌の一覧はに 75番の歌のページを参照。 |
( 2001/12/11 ) (改 2004/03/07 ) |
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