これさだのみこの家の歌合せのうた | 藤原敏行 | |||
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秋の夜が明けるのも知らずに鳴く虫は、自分と同じように物悲しいのか、という歌。 "秋の夜の 明くるも知らず" という部分には、秋の夜は長いのにそれをずっと鳴き通して朝まで、というニュアンスが含まれている。続く読人知らずの歌も虫を「我が身のように〜なのか」としている点ではこの歌と同じ趣向であり、そこでも 「かなしい」という言葉が使われている。 |
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「かなしい」という言葉を使った歌は古今和歌集の中に多くあるが、その中でも秋の虫の音を 「かなしい」と詠った歌としてはこれらの他に、186番の「虫の音聞けば まづぞかなしき」、200番の「松虫の音ぞ かなしかりける」というものがある。 「かなし」という言葉を使った歌の一覧については、578番の歌のページを参照。 また、578番に同じ敏行のホトトギス・バージョンがあり、この歌と比べてみると内容はほとんど同じであるにもかかわらず、それは夏歌でなく恋歌二に置かれている。 |
( 2001/12/05 ) (改 2004/02/23 ) |
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