題しらず | 読人知らず | |||
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「小野−小夜」を対として、 "散るらむ" の推量の助動詞「らむ」と "ゆかむ" の意志を表す(推量の)助動詞「む」の音の響きが心地よい。 「萩」を詠った歌の一覧は 198番の歌のページを参照。 「小野」は地名とも考えられるが、 "小野" (野原)/ "露霜" (露)/ "小夜" (夜)、といういわゆる 「歌語」(=歌の中で飾られて使われる言葉)が散りばめられていると見たても面白いかもしれない。それらは一つ一つが小さなカプセルのようで、歌に弾力性を持たせて、よい結果となっている。 また、 "濡れてをゆかむ" の「を」が気になるが、これは間投助詞と呼ばれるもので、「さあ」というような弾みをつけるような気持ちを表わしており、次の躬恒の歌にも見られる。 |
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この間投助詞「を」が使われている歌をまとめておくと次の通り。 |
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イメージとしては散り落ちている萩の花と、辺りに広がる草葉に付いた透明な露の組み合わせが美しく、そこに "小夜" という黒い闇が差し込まれてゆく感じである。 「小夜が更ける」という表現が見られる歌としては他に次のようなものがある。 |
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( 2001/11/29 ) (改 2004/01/19 ) |
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