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古今和歌集の部屋
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巻五
寛平の御時きさいの宮の歌合せのうた
読人知らず
264
散らねども かねてぞ惜しき もみぢ葉は 今はかぎりの 色と見つれば
かねて ・・・ その前から
かぎり ・・・ 限界、極み
この紅葉の葉は散っているわけではないけれど、その前から惜しいと思う、それを秋の極みの色と思えば
、という歌で、離別歌にある
372番
の在原滋春の「かつ見ながらに かねて恋しき」という歌と感じが似ている。今年はもうこれで見納め、という状況であるとも考えられる。一時の華やかさを愛でた歌であると見たい。
この歌は「寛平御時后宮歌合」では、
301番
の藤原興風の「白浪に 秋の木の葉の 浮かべるを」という歌と合わされている。 「かぎり」という言葉を使った歌の一覧は
187番
の歌のページを参照。
また、「かねて(予ねて)」という言葉を使った歌の一覧は
253番
の歌のページを参照。
( 2001/11/06 )
(改 2004/02/02 )
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