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       寛平の御時きさいの宮の歌合せのうた 読人知らず  
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   散らねども  かねてぞ惜しき  もみぢ葉は  今はかぎりの  色と見つれば
          
     
  • かねて ・・・ その前から
  • かぎり ・・・ 限界、極み
  
この紅葉の葉は散っているわけではないけれど、その前から惜しいと思う、それを秋の極みの色と思えば、という歌で、離別歌にある 372番の在原滋春の「かつ見ながらに かねて恋しき」という歌と感じが似ている。今年はもうこれで見納め、という状況であるとも考えられる。一時の華やかさを愛でた歌であると見たい。

  この歌は「寛平御時后宮歌合」では、301番の藤原興風の「白浪に 秋の木の葉の 浮かべるを」という歌と合わされている。 「かぎり」という言葉を使った歌の一覧は 187番の歌のページを参照。

  また、「かねて(予ねて)」という言葉を使った歌の一覧は 253番の歌のページを参照。

 
( 2001/11/06 )   
(改 2004/02/02 )   
 
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