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- 夕されば ・・・ 夕方になると
- 衣手 ・・・ 袖
- み雪 ・・・ 雪の歌語
夕方になると袖のあたりがしんしんと寒い、吉野の山では雪が降っているのだろう、という歌。同じ「み吉野の 吉野の山」という言葉を使った 3番の歌と見比べてみると、"み雪" の 「み」の効果が感じられる。また、この歌は 「衣手の寒さ」という点で「我が衣手ぞ さえまさりける」という 563番の友則の歌とつながり、その友則の歌は 「置く露」ということで「我が袖に 秋の露さへ 置きそはりつつ」という 545番の読人知らずの歌につながり、さらにその読人知らずの歌は 「夕されば」という詠い出しでこの歌に戻ってくるという、歌のトライアングルとして見ると面白い。
「夕されば」という言葉を使った歌の一覧は次の通り。 1008番の旋頭歌には 「春されば」という表現もある。
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