紀の友則が身まかりにける時よめる | 紀貫之 | |||
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明日のことはわからない我が身だとは言え、今日は、あまりにも早いあなたの死が悲しく思われます、という歌。 "暮れぬ間の" という言葉は直接的には "今日" に掛かり「まだ死なない」ということを表しているが、歌全体としては 「まだ早い時」ということが掛けられているように思われる。 古今和歌集の撰者の一人である紀友則の死については、その没年も含め詳しいことはわかっていない。続く 839番の忠岑の歌に「秋」とあるので、秋に亡くなったと思われる。 歌全体からは、どこか一歩引いているような感じがしないでもないが、同族(いとこ)であり古今和歌集の撰という同じ仕事を行なっていた友則の死を、自分の身に振り換えて悲しむ貫之の姿を見てよいと思う。例えば次の歌では貫之の気持ちはより平らかで、この歌の第三句に見られるような心のひっかかりが感じられない。 |
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「かなし」という言葉を使った歌の一覧については 578番の歌のページを参照。 |
( 2001/08/01 ) (改 2004/01/25 ) |
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