題しらず | 読人知らず | |||
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"年のへぬれば" の主語は 「橋守」であろう。作者自身が年老いたので、「橋守」を「あはれと思ふ」と言っているようにも見えないこともないが、この歌に続く 905番や 906番の「住江の岸の姫松−幾世へし」と並べて見た場合、やはり、「橋守が、古い橋を長年管理しているので 「あはれ」と思ふ」ということであると見た方が自然のような気がする。もちろん、その根底には、作者自身が自分の老いを感じているから、ということがある。作者は男性も女性ともわからないが、長い間どこかに勤めた老臣の口ぶりのように感じられる。 「あはれ」という言葉を使った歌の一覧は 939番の歌のページを参照。 「ちはやぶる」という枕詞を使った歌の一覧については 254番の歌のページを参照。また、"年のへぬれば" の 「経(ふ)」という言葉が使われている歌の一覧は 596番の歌のページを参照。 |
( 2001/10/12 ) (改 2004/02/25 ) |
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